測量の営業職はほかの営業職と比べてどうなのでしょうか?
給与や待遇・残業の有無・仕事内容など不安なことがたくさんありまよね。
そこで、測量業界に携わっている私が仕事内容とメリット・デメリットについて解説します。
これから測量の営業職で働こうか悩んでいる方や、測量の営業職で働き始めた方の参考になれば幸いです。
測量の営業職の仕事内容
測量の営業職はどんな仕事をしているのでしょうか?
どんな仕事をしているのか仕事内容から確認していきましょう。
顧客は誰か
測量の営業をする相手、つまり「顧客」が誰になるかを理解しましょう。
大きく分けると官公庁営業か民間営業になります。
官公庁は入札による測量業務の委託となり、ゼネコン・デベロッパーなどの民間企業には営業をかけることになります。
どこが主体となるかは測量会社の企業スタンスとなりますので、HPなどを確認して得意な業務を確認しましょう。
打合せと受注活動
測量の営業職の基本は打合せと受注活動です。
官庁営業中心の場合は入札の積算も含まれます。
打合せと受注活動については、測量を依頼したい顧客または自ら営業をかけた顧客に対して、必要な測量の内容を聞き取り、見積・提案します。
一言に測量といっても色々な内容がありますので、測量の知識が必要となります。
測量の種類
多角測量・放射測量・一筆地測量・現況測量・境界測量・復元測量・確定測量・地形測量・高低測量・真北測量・平板測量・TS測量・GPS測量・深浅測量・中心線測量・法線測量・ドローン測量など
方法や機材によって行う測量の内容はさまざまです。
企業によって得意な分野がありますので、自社サービスをよく理解することが大切となります。
納品と請求
測量の営業職の大事な業務に納品と請求があります。
測量も納品物として報告書やデータを納品します。
事前の納期確認から、納品・請求・入金まで管理するのが営業の仕事となります。
顧客から厳しい納期を求められたり、不備があったときに指摘を受けるのも営業の仕事です。
また、入金が確認できない顧客からは入金尾の確約を取り回収まで行う必要があります。
会社の顔である営業は最初と最後に大仕事があるんですね。
勤務体系
測量の営業職の勤務体系は会社によって異なります。
建設業界はまだまだ土曜勤務や残業が多い業界で、建設業界に近い測量業界も土曜勤務が多い業界ともいえます。
残業や早朝出勤が必要になるケースもあるでしょう。
特に技術職は朝早くから現場に行ったり、土曜日に現場があることも少なくありません。
それでも、営業職は土曜休み・残業なしで働ける会社も多いです。
作業着ではなく、常にスーツを着ている会社も多いです。
社風や取扱商品含めて、こればっかりは入社してみないとわかりませんね。
測量の営業職のデメリット
どんな仕事もよい部分だけではありません。
測量の営業職におけるデメリットを確認してみましょう。
顧客からの厳しい要求
官公庁にしてもゼネコンにしても、測量の営業は顧客からの厳しい要求を受けることがあります。
仕様を満足しているか・実務をしている技術職へのクレーム・急な工期・納期の指示など、社内外の調整が必要となることも多い仕事です。
顧客のニーズを満足させるためには、社内との調整も必要となり、技術職からも疎まれることがあるかもしれません。
測量の営業自らが測量実務を行う会社もあるでしょうが、営業職と技術職を分けている会社ではあるあるな問題です。
調整力やコミュニケーション力が必要となりますね。
自社商品(マンパワー)に限界がある
測量はマンパワー商品となります。
マンパワーには限界がありますので、受注し放題というわけにはいきません。
工程が合わなければどれだけ単価がよくても断らないといけない場合もあるでしょう。
目の前に受注できる案件があるのに、繁忙していて受注できないジレンマを抱えることもあるわけです。
営業に自信があって、保険の営業のように無制限に売れる商品を扱いたいなら合わないかもしれません。
専門性の高い知識が必要
会社の顔となる営業職は幅広い知識があると顧客からも信用されます。
営業職といえども、測量の営業職は専門性の高い知識が必要となります。
文系出身者でも問題ありませんが、研修や実務経験を通じて測量知識を持つことが営業職として自立するためには必要です。
測量士補や測量士といった資格は取得すると強みになりますね。
資格手当が支給される会社も多いので、資格取得は積極的に行うとよいでしょう。
測量の営業職のメリット
測量の営業職にはどんなメリットがあるでしょうか?
よい部分もたくさんありますので紹介していきます。
連続性があり受注しやすい
測量の営業職は受注しやすい業界といえるでしょう。
営業として結果を出しやすいことは、評価をしてもらいやすいともいえますので大きなメリットです。
建設業界を中心に測量にはまだまだ大きな需要があります。
道路工事や河川工事には連続性があり、ひとつの仕事をすると続き工事にも関わりやすくなります。
また、工事担当者もひとつの工事が終われば、次の工事を担当しますので違う現場の依頼がきやすいのも特徴です。
保険や求人などのように需要の小さい会社に対して営業するわけではありません。
ほぼBtoBの業界なので、営業の受注活動という点ではかなり楽な業界といえるでしょう。
給与水準は高め
給与水準はピンキリですが、給与水準は比較的高めの会社が多いと思われます。
測量の営業は専門知識が必要でなり手が少ないのも要因といえるでしょう。
営業職としての歩合制度を取り入れている会社は少ない分、ベースとなる給与水準は高めに設定されていることが多いです。
ただし、地方部に行くほど給与水準は厳しくなります。
地方部は仕事の需要が少ない分、利益の確保も難しくなりますから仕方がないですね。
都市圏における測量の営業職は穴場かもしれません。
営業の面白さを感じられる
測量の営業職は、営業職としての面白さを感じやすい業界といえます。
測量は建設業界に近しい業界なので、大きな仕事と関われるチャンスがあります。
これらに魅力を感じられるなら、測量の営業職はあっているかもしれません。
測量の営業職で働きたいなら
測量系の学校を卒業したら、学校の求人や新卒採用での就職活動ができますが、測量の会社で働くのは意外と難しいのが実情です。
なぜなら、測量会社はあまり求人に費用をかけられず、人気がある業界でもないからです。
測量の営業職で働きたい人はどうしたらよいでしょうか?
転職サイトで探す
転職エージェントなどを使った転職活動が主流となっていますが、測量会社ではあまり利用できないのが現状です。
転職エージェントのベースは年収の35%程度仲介料が必要になります。
そのため、安価な転職サイトを利用しての採用活動をしている会社が多いですね。
リクナビNEXTやマイナビなどの大手求人サイトを利用していることも多いです。
複数の転職サイトで探してみることから始めましょう。
企業HPで探す
測量業界で社名など目ぼしい会社がわかっているなら、企業HPで直接求人情報を確認して見るのもひとつの手です。
企業HPで求人募集している会社も少なくありません。
HPでの募集には費用がかかりませんからね。
人材不足の業界ですから、応募すればもちゃんすもあるはずです。
人脈で探す
測量業界も人手が足りていませんので、測量会社で働いている人からの紹介も入社につながりやすいですね。
人脈からの入社もかなり多いのが測量業界です。
地場の測量会社は一族経営している会社も少なくありません。
本当はきちんと若い人材を採用すべく、採用活動したほうがよいのですが、なかなか難しいのかもしれませんね。
測量の営業職ってどう?まとめ
測量の営業職は意外と穴場な営業職です。
専門知識が必要となりますが、安定的な建設業界を基盤に仕事がなくなる心配は少ないといえます。
結果も出しやすいので、きちんと評価してくれる会社なら給与水準も高めです。
ただし、測量会社によって得意な業務や社風はバラバラなので、よく企業研究して働くのがおすすめですよ!